主なデータ型一覧
R言語の主なデータ型の一覧は次になります。
データ型 | 説明 | 例 |
---|---|---|
Numeric(Double) | 実数 | -123E-2, -1.2, 1, 1.2, 123E+2 |
Numeric(Integer) | 整数 | -2L, -1L, 0L, 1L, 2L |
Complex | 複素数 | 1 + 2i, -5 – 3i |
Logical | 真偽値 | TRUE, FALSE |
Character | 文字列 | “Hello, World!” |
Numeric
Numeric型は数値型、特に実数を表します。
Numeric型は、厳密に言うと実数を表すDouble型と整数を表すInteger型に分かれるのですが、多くの場合、Double型とInteger型の区別を意識することなくNumeric型として扱って問題ありません。
データ型を判別する必要がある場合には、データ型を判別する関数typeof()、mode()、class()で戻り値の挙動がそれぞれ少し異なるので、注意してください。
Double
Numeric型のDoubleであることを指示したいときには、「±(数値).(数値)」の形で表現します。もちろん、正の実数なら「+」は省略できますし、小数点がなければ小数点より右側はなくてかまいません。普段から目にする実数値そのものです。これとは別に、指数表記というものがあります。指数表記とは、「(実数値)E(整数)」(Eはeでも可)で表された実数値のことです。これは「(実数値)×10^(整数)」を意味します。「^」はべき乗を意味します。例えば、1.2E+2 = 120、1.2E-2 = 0.012となります。
typeof(-12.3)
(out)"double"
mode(-123E-1)
(out)"numeric"
class(-12.3)
(out)"numeric"
Integer
Numeric型のIntegerであることを指示したいときには、「(整数)L」の形で表現します。具体的には、次のコードを参照してください。
typeof(-2L)
(out)"integer"
mode(-2L)
(out)"numeric"
class(-2L)
(out)"integer"
Complex
Complex型は数値型、特に複素数を表します。
Complex型であることを指示したいときには、「(実数値)±(実数値)i」の形で表現します。具体的には、次のコードを参照してください。
typeof(1 + 2i)
(out)"complex"
mode(1 + 2i)
(out)"complex"
class(1 + 2i)
(out)"complex"
Logical
Logical型は真偽値を表します。真偽値とは命題の真偽を示す値のことで、例えば命題「3 > 2」は「真(TRUE)」、命題「2 > 3」は「偽(FALSE)」になります。つまり、真偽値は真(TRUE)または偽(FALSE)の2つの値のみをとります。
Logical型の真であることを指示したいときには、「TRUE」または「T」の形で表現します。
Logical型の偽であることを指示したいときには、「FALSE」または「F」の形で表現します。
すべて大文字で記載し、Character型のようにダブルクォーテーション(”)などで囲まないことに注意してください。
typeof(TRUE)
(out)"logical"
mode(F)
(out)"logical"
class(T)
(out)"logical"
Character
Character型は文字列を表します。文字列とは文字の集まりのことです。
Character型であることを指示したいときには、「“(文字列)”」のようにダブルクォーテーション(”)で囲ったり、「‘(文字列)’」のようにシングルクオーテーション(’)で囲います。具体的には、次のコードを参照してください。
typeof("Hello, World!")
(out)"character"
mode("Hello, World!")
(out)"character"
class("Hello, World!")
(out)"character"